2011年10月19日水曜日

31. 国際会議で俳句会の説明

 (a3.マネージャー時代)

  ダイムラーに勤務のとき、毎年1、2回情報担当部長クラスの国際会議
に出席していましたが、私が部長職を退任することになった1998年5月の会議
(シュツットガルト近郊のホテルPark Gaggenau)では、会議のあと
短い送別会をしてくれました。
そのとき、司会の本社部長Ditchkofsky氏から、日本の俳句会(句会)のやり方を
説明してと要望がありました。

 仲間には以前私が下手な俳句をやっていることを話していたからでしょう。
またヨーロッパやアメリカの教科書にも日本の俳句が紹介されているようです。

そこで、私は、日本の俳句会はまったく民主的な会であると言って、
次のように句会のすすめかたを話しました。(もちろん英語で)

 まず、各出席者が自分の俳句を決められた数(5句とか10句)だけ、
一句ずつ紙の短冊(3X18センチくらい)に無記名で書き、世話人に提出します。

次に、世話人が集めた短冊を提出者が混じるよう10枚ずつ位にまとめます。

まとめた10枚くらいの短冊のセットと空白の清記用紙を、別の選句用紙と共に
各出席者にくばり、それぞれが、短冊から清記用紙に書き写します。

その清記用紙を世話人に集め、順の番号をつけてから、出席者に回覧します。
(人数が多いとコピーをとって小グループに分けて回覧します)

出席者は、回覧されてくる清記用紙の俳句から、自分が良い句と思う句を、
決められた数(5句とか10句)だけ選び、各自の選句用紙に記入します。

回覧と記入が終わったら世話人が、選句用紙を集め、
発表者(披講者)が、選者の名と選者が選んだ俳句を順次読み上げます。

俳句が読まれたらその都度、その句の作者が自分の名前を言います。

全部の選者(出席者)の選句が読み終わったら、世話人あるいは司会者が
司会して出席者が意見、質問などを出し合います。
指導者が出席されていれば、指導者から講評などをしてもらい、終了です。

 このように、句会は無記名でやるため、俳句に対しては、
まったく民主的で公正な評価がされると説明したら、うなづいて聞いて
くれました。
(ただし、俳句結社によって句会のやり方などが違うこともあります)

その時以来、ドイツには1999年に西暦2000年問題対策会議に出張しただけで、ドイツは遠くなりました。

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